日本に昔からある墨。

しかし墨は習字や水墨画といった既成概念があり、同時に難しいイメージがあります。

墨アートは「今まで墨を触ったことのない人や、絵を描いたことのない人でも手軽に遊べること(色遊び)ができれば」との想いから生まれました。

墨を画材として使う可能性として、大きく次の4つがあると考えています。

  • 筆に墨をつけて描くと鉛筆やペンでは表現できないさまざまな線を表現することができる。
  • 墨を使うと、線を速く、なめらかにかくことができる。
  • 墨の線は、にじみやかすれなどが効果的に働き、造形的におもしろい表現ができる。
  • 墨の線は、紙へ広がっていくにじみや、染みこみにより、さまざまな模様を生み出していく。それは偶然性に富むため、どんな模様が出来るか、ドキドキする楽しさを味わうことができる。

墨の特性を生かして模様づくりを楽しむ世界

黒染め

にじみ・ぼかし・かすれ・浮き出し・立体交差など

傘模様

濃い墨で点を描き、その点の中央へ水を少しずつ落としていくとできる。 にじみにより墨は回りに広がっていくが、その際にできる模様は単純でなく、傘の骨に似ている。 その模様を基本として、模様の周囲に墨の点を描くなど、様々なバリエーションを楽しめる。

フリル模様

水が墨の線を押し出す形で外側に墨がにじみ、フリルのような模様が浮かび上がる。

水玉模様

この水玉模様の作り方は、はじめに和紙に水滴を落とす。 次に、落した水滴が生乾きの状態の時にその上に刷毛で薄墨を塗る。 すると和紙が乾いてくるに従って、はじめに和紙に落とした水玉が浮き出してくる。

立体交差

これは水を含んだ部分には墨が入っていかない性質から生じるものである。 はじめに引いた縦線の奥に、後で引いた横線がもぐった形で立体交差したように見える。

墨の特性を生かして線描を楽しむ世界

ドローイング

筆や刷毛に墨をつけて様々な技法で描くこと

筆の種類・スピード・墨の量・線の太さなど

円や半円

刷毛を回転させて円をつくる。

木目

刷毛に墨をつけ、刷毛を軽く浮かして動かすとかすれがでる。

連続模様

スタンピングの要領で連続模様をこしらえる。

ちりめん模様

紙をクシャクシャにしてからのばし、 刷毛で上を撫でるように描く。

水に浮かぶ液体墨の特性を生かして模様を楽しむ世界

墨流し

カラーで表現する墨流し

水面にできる模様が大理石模様に似ているのでマーブリングと名付けられた。

液体墨の浮かべ方・偶然の魅力

墨を使用した作品
液体の彩墨を使用した作品